大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京高等裁判所 昭和46年(ラ)510号・昭46年(ラ)672号 決定

職権をもつて案ずるに、記録によると、抗告人株式会社箱根屋は債権者一名を相手方として、横浜地方裁判所小田原支部に会社更生法第三七条第一項に基づき、本件競売手続の中止を申立てたところ、昭和四六年九月二三日同裁判所において、同裁判所同年(ミ)第一号会社更生手続開始申立事件の申立について決定があるまでの間、本件競売手続を中止する旨の決定がなされ、右抗告人は同日右中止決定正本を原裁判所に提出した(本件記録が当裁判所に送付された後であつたため、右正本も当裁判所に回付された)ことが認められる。本件競落許可決定の言渡があつたのが昭和四六年七月六日であつて、右中止決定正本が原裁判所に提出されたのは右許可決定の言渡があつた後であることが明らかであるが、抗告裁判所は抗告の裁判をなすまでに生じた事情を斟酌すべきであるから、右中止決定正本の提出により、本件競売手続の続行は許されなくなつたので競売法第三二条第二項において準用する民事訴訟法第六八二条第三項、第六七四条第二項、第六七二条第一号によつて、本件競落許可決定を取消し、競落不許の宣言をすべきである。

(浅沼 岡本 田畑)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!